2020年3月最新インドネシア経済情勢
最新経済情勢2020年3月号において、中央銀行はインドネシアの信用格付け、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に対する政府と中央銀行の政策、7日物リバースレポ金利(政策金利)の引き下げ、国内経済見通しなど、最新のインドネシア最新経済情勢を取り上げた。
インドネシアの信用格付け
格付投資情報センター(R&I)は、インドネシアの外貨建て発行体の格付けをBBBからBBB+(見通しは安定的)に引き上げた。
COVID-19の影響に対する政府と中央銀行の政策
一般政策
政府はCOVID-19即応対策本部(タスクフォース)の立ち上げ、公務員の在宅勤務容認、インドネシア国民と外国人の移動制限、全国17の州での迅速抗体検査(ラピッドテスト)の導入など、今後も様々な方法でCOVID-19 の感染縮小に取り組む。
財政政策
財政出動政策は2段階に分けられる。第1段階では、就労前カードの発行、家庭向けに総額8000億ルピアなどの刺激策を講じる。第2段階では、納税者の負担を軽減する。
金融政策
中央銀行は、ルピア為替レート維持のための「トリプル介入」の強度引き上げ、短期国債(SBN)の償還期限を12ヶ月に延長、外国為替証拠金取引(FX)通貨スワップの頻度を毎日に引き上げるなど、市場の安定維持のための政策を引き続き講じる。
7日物リバースレポ金利の引き下げ
2020年3月18日と19日に開いた月例会合(政策決定会合)で、中央銀行理事会は政策金利にあたる7日物リバースレポ金利を25ベーシスポイント引き下げ4.50%、翌日物預金ファシリティー金利を25ベーシスポイント引き下げ3.75%、翌日物貸出ファシリティー金利を25ベーシスポイント引き下げ5.25%とすることで合意した。
国内経済見通し
中央銀行は、今年の経済成長率見通しを当初の5.0-5.4%から4.2-4.6%に下方修正。このほか、銀行業界の融資伸び率見通しを9-11%から6-8%に引き下げた。
中央銀行は、通年インフレ率が目標範囲内(3.0%±1%)に収まると予想している。
全文(英語)は中央銀行ホームページでご覧になれます。